コダーイ・アプローチ
音楽教育研究所フェチケ
みなみ音楽教室
スクロール
コダーイ・ゾルターンの音楽教育について
コダーイ・ゾルターンは、ハンガリーの音楽家です。コダーイは「音楽は全ての人のもの」というスローガンを掲げ、全ての国民が音楽の読み書きができるようにと、ハンガリーの音楽教育の改革に務めました。
本物の質の高い教材を使い、教育者の水準を上げ、本来、特権階級のものであった音楽を全ての人が学べるように国に働きかけました。ハンガリーにおいては大変大きな成果をもたらし、世界各国からこの教育法を学びにハンガリーへ訪れます。
「音楽は人間の人格に影響を及ぼすもの」(コダーイ)であるからこそ、全ての人に質の高い教育を求めたのです。 赤ちゃんから大人まで、人生を通して本物の音楽に触れ、芸術を理解し、自立して音楽を楽しむこと。そして、それぞれが良い人生を育んでいくことができることを目的としています。 音楽教育研究所 Fecskeでは、このコダーイの理念を核として活動をしています。
音楽教育研究所 Fecskeについて
学ぶことの尊さ、人と関わることの素晴らしさ、生きることの喜び。
人生を豊かに生きるために大切なことをしっかりと子どもに伝えること。そして私たちの国の財産である私たちの音楽(伝承音楽)を絶やさぬように伝えること。さまざまな体験を通して本当の意味での音楽表現を理解すること。Fecske音楽教育研究所では、これからの子どもの教育を、音楽を通して研究し、伝えていきたいと考えています。いつか子どもたちが自立し、生きた音楽を自ら運び伝え、仲間と共感できることを願って。
わらべうたで始まる音楽教育
「子どもの音楽教育は生まれてくる9か月前から」と、コダーイは子どもに質の高い音楽によって、
できるだけ早い音楽教育が必要であることを主張しました。その音楽こそが「わらべうた」なのです。
自分の国の伝承音楽、わらべうたから音楽教育をスタートさせることが、音楽的にも、アイデンティティ教育においても、とても重要なのです。
赤ちゃんの時から、ゆったりとした、時には生き生きとした鼓動を感じ、まだ知らぬ言語の響きに聞き入り、わらべうたという短いお話のような歌を通して喜びや、楽しみを見出していきます。
幼児期になると、集団遊びによって、共に聴き、歌うこと、共に喜び合うことを経験していきます。
学童になると、今度は自分たちがよく知っているわらべうたを教材に、音楽の理論を学んでいくというような知的な活動に発展させていきます。
人は一人だけでは生きていくことは困難です。人と共にある人生が豊かであることを子どもの時から沢山経験し、また、知的な活動が遊びとして喜びとなるように、わらべうたは多くの力を貸してくれるのです。
プロフィール
南 葉子(みなみ ようこ)
札幌大谷短期大学 ピアノコース卒業、同大学専攻科、研究科 ピアノコースを修了後ハンガリーへ留学。コダ−イ・ゾルターン音楽教育研究所にてコダーイアプローチによる音楽教育法を学び、アドヴァンスディプロマを取得。帰国後、南音楽教室を立ち上げると共に、昭和音楽大学付属音楽教室にてピアノ講師・及びバレエピアニスト、厚別混声合唱団ピアニストを長年務める。また同時に道内を中心に全国各地にて保育士、教師などの指導者を対象としたわらべうた、又、乳児の為の親子わらべうたや、幼児、学童へのソルフェージュなど、コダーイの理念による音楽教育の指導に当る。2006年には「札幌さくらんちょの会」を立ち上げ、全国のコダーイ・アプローチを学ぶ人を対象に、「音楽教育セミナー さくらんちょ」を2014年まで毎年開催。
〈演奏活動〉
学生時代はピアノを専攻し、河原裕康、三浦弘、青村理恵子、山岡望、サボー・オルショーヤの各師にピアノを師事。また室内楽をハイドゥ・ローランドに師事。
ハンガリー留学中はピアノソロ演奏や、室内楽等、様々な演奏会に出演。コダーイ夫人のための演奏会や、研究所のクロージングセレモニーなどでは選抜されて演奏する。
声楽家の母を持ち、歌うことを長らく拒絶していたが、ハンガリー留学時代に喜びを見出す。ショモルヤイ・パウラ、クレズリー・ヤーノシュに声楽を師事。また、これまで全く興味のなかった合唱に感銘を受ける。合唱指揮を、キシュ・カタリン、エルデイ・ペーテルに師事。帰国後、声楽アンサンブル「テルプシコーレ」のメンバーとしてルネサンス、バロック作品を中心に演奏活動を開始。宇田川貞夫や、古楽アンサンブル「アントネッロ」と共演するなど、多くの舞台に出演する。2008年には札幌市民芸術祭 大賞を受賞。
ルネサンス・バロック音楽の歌唱法を濱田芳通に師事、その後ソロ活動も開始する。2018年には、六花亭主催、波多野睦美による演奏会「スターバト・マーテル~悲しみの聖母」に出演。2019 年 にはジュリオ・カッチーニの声楽作品コンサート「あなたの甘いため息が」を濱田芳通氏を音楽監督に迎え開催。
現在、少年少女合唱団つばくろ指揮者、札幌音楽家協議会、国際コダーイ協会、各会員。
日本コダーイ協会副会長。コダーイ・アプローチ 音楽教育研究所Fecske・みなみ音楽教室主宰。